月別アーカイブ: 2016年3月

カーナビに適した格安SIM選び その3 カーナビ用SIMのおすすめは?

前回までの内容で、スマホ用のカーナビアプリには地図などのデータを最初にダウンロードする手間がかかる代わりに走行中にデータ通信をほとんどしない有料タイプのものと、データをダウンロードもせず無料で使える代わりに走りながらデータを送受信するためにLTE通信が必要になるという2つのタイプがあることがおわかりいただけたと思います。

もし前者のタイプのカーナビアプリを選ばれた場合は、スマホのデータ通信量についてはあまり考えなくても大丈夫でしょう。データのやり取りがある場合は主にFM電波で配信されるVICSと呼ばれる渋滞情報を入手する時ぐらいなので、そうした情報がいらないということなら、古いスマホに地図データだけ入れて持って行くのもありです。

ただしその場合、Wi-Fiでもいいので定期的にネットに接続してアップデータのチェックをしておかないと、アプリによってはアプリ自体が開けないケースがあります。ですから、旅行の時だけ古いスマホに入れたカーナビアプリを利用したいと思った場合は本番の前にちゃんとチェックをすることだけは覚えておきましょう。

次に、通信しながら地図を含むデータを得ていく無料のカーナビについてですが、インターネットの口コミを見ると、どのくらいの時間ナビを続けるとどれくらいのデータ容量を使うというような情報を投稿している方がいるので、そこから類推すると一時間くらい走ると10MBから20MBあたりで、頻繁に道をそれて再検索が入るとデータ通信料は増えます。データ量を気にするなら、長距離移動の場合は高速に乗ってしまえばどこをどう進めば目的地に近づくのかはわかるでしょうから、経路を確認して高速を下りるまでナビを切っておいてもいいですし、自分でデータ通信量をやりくりすることは可能だと思います。

でも、ちまちましたことを考えずにずっとカーナビを表示しておきたいような場合は、スピード自体は200kbpsから128kbpsの低速でも十分地図の更新はできるので、「低速で無制限のもので、高速クーポンが付くプランではアプリによる高速と低速の切り替えができるもの」が安心です。具体的には、

・OCN モバイル one 1日110MBコース
・mineo (500MBのプランが最安)

これらあたりのSIMを用意すれば、カーナビを動かす前にアプリで高速通信を切れば低速でもカーナビが使えるくらいには安定して動作するでしょう。本当にカーナビ専用にしてしまうなら、高速を使わず低速固定にして使えるロケットモバイルの神プラン・FREETEL SIM・ワイヤレスゲートの480円プランあたりが毎月の維持費が安く常用できます。

SIMカードを入れるスマホについては、ドコモのスマホかSIMフリーのものを用意する必要がありますが、mineoのau回線を使うAプランなら今までauで使っていたLTE対応のスマホに入れて使うようにできます。現在お使いのスマホがソフトバンクのものの場合はMVNOでSIMを買って入れ替えるという選択がありませんが、今後の状況によってはソフトバンクの白ロムに入れて使えるMVNOが出てくるのではないかという話もありますので、ソフトバンクの白ロムを余らせている方はそこまで待つのもいいでしょう。

最後に、カーナビというとどうしても自動車を連想しがちですが、古いスマホを再成させ、さらにそのスマホが防水機能のあるものであったら、自転車やバイク用のカーナビシステムとして使うというのも面白いかも知れません。前回紹介したカーナビアプリの中で、「ナビロー」というデータ通信が必要なタイプのカーナビアプリの機能の中に、「バイクモード」というのがあります。

バイクの中でも125cc以下のいわゆる原付と呼ばれるバイクは、自動車専用道路で通行できない道がありますが、このモードではそうした道を除外して経路を示してくれるそうです。お金を掛けずに原付で遠出したいような場合は、スマートフォンを固定するホルダーを用意すれば、格安SIMと使い古しのスマホとの組み合わせでかなり便利に使えるのではないでしょうか。専用のカーナビを買う前に一度試してみるのもいいのではないでしょうか。


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カーナビに適した格安SIM選び その2 様々なカーナビアプリの違い

スマホを車載で使うための機器が揃ったら、ここで改めてカーナビに使うアプリの選定に入るくらいでいいと思います。まずは、iOSに最初から入っている「マップ」や、Androidに入っている(iOS用のアプリもあり)「Google Map」でもカーナビとして使えます。ただ、これらのアプリはインターネットにアクセスすることによって地図を更新するのでデータ通信のできるSIMは必須です。

同じようにネット上からさまざまなデータを得ながら現在位置の表示や目的地までの経路を案内するアプリで、無料のものには次のようなものがあります。

・Yahoo!カーナビ(Yahoo!Japan)
・カーナビNAVIRO-(DeNA)

どちらのカーナビも大手の情報系企業が展開しているアプリで、先行していて多機能なことで多くのユーザーがいるYahoo!カーナビ、後発ながらデータ通信料が少なくてもナビできるという触れ込みのナビローと、カーナビとしての評判は両方とも悪くありません。無料でダウンロードして使えるので、とりあえず両方をお使いのスマホにダウンロードして使い勝手を試してみるのがまずはいいでしょう。

次に、市販のカーナビのように、地図や検索用のデータを全てスマホにダウンロードして使うタイプのカーナビアプリです。このタイプは最悪、SIMカードを入れていないスマホでもナビができ、ほとんどデータ通信量を消費しないという特徴があります。しかし、データは2~3GB前後あるので、LTE通信でデータをダウンロードすると大変なことになります。自宅に固定回線のインターネットを引いていればそちらからWi-Fiを使ってダウンロードしてから使うことになります。主なアプリとしては以下のようなものがあります。

・Navielite
・MapFan2015(2015年版)

この2つのアプリはどちらの有料ですが、その課金の仕組みが少し違います。「Navielite」は車載カーナビのような使い勝手を誇り、渋滞情報もネット通信で取得可能ですが、年間のライセンス契約になるため、使い続けるためには毎年1回の支払いが必要になります。

MapFanの方も毎年改定がありますが、新しいものが出ても古いものを使い続けることができます(地図データのサポートは終了します)。ただ、新年度版のものが出る際、何と100円から購入者が増えるたび価格が上がっていき、早く更新に気付いた人が安く購入できるようになっています。改定の時期を狙って数百円という安さで買えれば、データ通信がオフラインでも使える貴重なカーナビアプリとしてとりあえず確保していてもいいれべるでしょう。

他にもカーナビアプリは存在しますが、とりあえずは今回紹介した程度のものだけでも何とかスマホをカーナビとして利用できるように十分なります。次回は、こうして選んだアプリによって変わってくるであろうMVNOの格安SIMとの相性について考えてみます。


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カーナビに適した格安SIM選び その1 まずは車載用品の導入を

格安SIMを手に入れてやりたい事の一つに、旅行でのカーナビとして使いたいという事があるでしょう。メインで使っているスマホを車に乗った時だけカーナビにする方法の他、もし安いSIMカードで使えるなら、今は使っていないスマホをカーナビ用として復活させればお金を掛けずにカーナビが持てるということもあるでしょう。今回は最初ということで、スマホをカーナビ代わりにして使うための下準備について書いていこうと思います。

専用のカーナビとスマホのカーナビとの決定的な違いは、スマホはアプリにしろ地図にしろそれ自身に通信機能があるので、常に新しい道路情報や渋滞情報を使うことができることです。逆に、専用のカーナビでは地図はすでに本体内に入っているのでその都度更新することはなく、通信も必要ありません。道路の渋滞情報はFM電波で入手することで、リアルタイムに渋滞情報を表示することが可能なのですが、あまりに地図が古くなると本体ごと買い換えになる可能性が高いでしょう。

もっとも、毎月の通信費やMVNOのデータ通信SIMを維持すること自体にお金がかかると言えば言えるわけで、スマホにお金を掛けたくない人にとってはトータルの出費を比べると専用カーナビを買い換えて行った方が安く上がる可能性もあります。ここでのスタンスはあくまで「カーナビに適した格安SIM選び」ですから、専用品を買うより低コストでスマホによるカーナビ環境を作ることを目指します。

まず、カーナビとして使うスマホはすでにあるという前提ですと、スマホをカーナビとして使うためには以下の機器が必要です。

・スマートフォンを車に固定するホルダー
・車内でスマートフォンを充電しながら使えるシガーソケット用充電器

専用品には上記のようなものは付属品として付いていますが、一からスマホをカーナビにするためには最低限こうしたものは必要です。スマホ用ホルダーは吸盤で付けるもの、粘着テープで付けるものがありますが、自分の車におけるカーナビの設置場所の状態によって吸盤が使えなければ、粘着テープで固定する方法を選ぶなど、自分の車にあった方法で車に固定できるホルダーを選びましょう。

次に、意外と大事なのが車の走行中に電源を供給する充電器選びです。カー用品店やホームセンターには様々なシガーソケットに差してスマホが充電できる充電器が置いてありますが、最近のスマホは以前の携帯電話用の充電器ではまかなえない程の電力を必要とします。USB出力のある充電器は、以前はパソコンのUSB端子からの出力と同じ「5V 0.5A」(1A(アンペア)=1,000mAですので、5V 500mAと表記してあるものもあります)のもので十分だったのですが、最近は大型のタブレットでも利用することが想定されるため「iPadでも充電できる」と書いてあるような「5V 2A」以上の出力ができる充電器を使われることをおすすめします。

なぜかと言うと、流れる電力が少ない充電器では、消費する電力の方が充電する電力より多くなるケースがあり、長時間カーナビとしてスマホを使っているうちに電池の容量がだんだん減っていく可能性があります。これだと長時間のドライブをしているうちに電池切れになってしまう恐れを感じながら使うのでは全く意味がありません。また、電池容量が少ない状況からでは使えなくなってしまいます。

そうした事を避けるためにも、使いながら充電ができる高出力の充電器はカーナビとしてスマホを使うためには必須のものだと言うことをまずは理解した上で車でスマホを使うための一式を揃えましょう。充電器にスマホにつなぐケーブルが付属していない場合は、「5V 2A」以上の出力でも余裕を持って使えるUSBケーブルも一緒に購入しておきましょう。


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nuro mobile その2 MILEAGE SIMはANAマイラーには面白い

このブログで紹介するnuro mobileのプランはかなり変わっていますが、今回紹介させていただくMILEAGE SIMはプランの料金だけを見ると実に普通のプランです。高速クーポンが3.5GBと7GBの二種類あって、一番安いデータ通信専用の場合、3.5GBが1,100円、7GBなら2,100円とそこそこ安いですが驚くべき程でもありません。注意したいのは一番大きい標準SIMの用意があるのはデータ通信専用プランのみで、SMSオプション付きのプランや音声通話SIMには標準SIMの設定がないということです。また、高速クーポン消費後だけではなく3日間制限があり、3.5GBプランは420MB以上、7GBプランは840MB以上を3日間で使用すると規制が入るようです。

実はこのSIMプランがすごいのは、このSIMでANAのマイルがためることができるということです。毎月の料金を特定のクレジットカードで支払ってためるというわけでもありません。新規入会で250マイルプレゼントされ、毎月の利用(プラン共通)で20マイルが月ごとにたまっていきます。すごいのはこれだけではないマイルのため方にあります。

高速クーポンが余った場合は翌月に繰り越されるのですが(高速・低速の切り替えはできません)、それでも使い切れずに捨ててしまう高速クーポンがありますが、このプランではそうして2ヶ月でも使い切れなかった高速クーポンを300MBあたり10マイル還元するというのです。そうすることで、本気でマイルをためたい人はいかにして外でLTE通信を使わずに済ますかという、およそLTE通信を契約する人には考えられないような運用をする可能性もあります。

つまりは帯域への負担を減らすための大きなエサがANAのマイルであるとも言えるわけですが、こうした使わないで無駄にしてしまう高速クーポンの使い道というのは他に考えられているのは共同管理のところに無駄になりそうな高速クーポンをためて、ピンチの時に一定の量だけ使える仕組みを作ったmineoぐらいです。今回紹介したnuro mobileは全てを自分のために使うだけに、このSIMを手にした人がどんな運用方法を編み出すのかという方に興味が出てきます(^^;)。例えば、3.5GBプランの人が月に200MB以下の通信料に収めるとそれだけで毎月110マイル貯めることができ、基本分と合わせると毎月130マイルになります。

このプランは全国の家電量販店でも2016年4月から発売されるということですので、どちらにしてもANAマイラー御用達の格安SIMになりそうです。その後のユーザーがこのプランでどのようにマイルをためていくのかというところにも注目して様子を見るのもまた一興ではないでしょうか。


音声通話をMVNOで使う その5 専用アプリからの通話なら定額になるプラン

前回のエントリーでその仕組みを説明させていただいた、スマートフォンに専用の電話アプリを入れ、そのアプリから発信する場合には通常の電話回線を使わずにMVNOが用意した独自網を使って電話を掛けることで安い通話料を実現するところは多くあるのですが、これを書いている2016年3月現在で注目されているのは「FREETEL」と「楽天モバイル」の2社でしょう。

他の事業者でも通常の通話料の半額という料金は変わらないのですが、この2社ではオプション料金を払うことで、一通話ごとの時間制限がありながらも、時間内で通話を完了できれば通話料がそれ以上かからないというプランがあります。

まず、「FREETEL」の場合ですが、まずは限定販売されている「FREETELでんわ」専用のパッケージの購入が必要になります。その上で電話番号の付いたSIMの契約を行ない、定額の種類を選びます。内容は、「1分間かけ放題」のオプションが月額399円、「5分間かけ放題」は月額840円です。これに音声通話プランの基本料がかかりますが、ウェブ上で高速通信をすぐに低速に切り替えれば、月額999円で維持できます。電話のできる低速でのデータ通信として使えば、「FREETELでんわ」自体の基本料金はかからないので単純にその2つを合計した金額が最低維持費となります。ただし、固定電話に番号通知ができないので、固定電話に電話をするという方はご注意下さい。

・FREETEL
https://www.freetel.jp/

次に、同じ時間制限のある通話定額のさきがけとして大きなインパクトを与えたのが「楽天モバイル」の「楽天でんわ」を使ったプランです。こちらの方は5分間のかけ放題だけですが、オプション料金は850円になります。またデータ通信の付いた音声通話プランは、低速無制限の「ベーシックプラン」では1,250円となります。料金的には「FREETELでんわ」より高いですが、こちらは固定電話にも電話番号の通知が可能という大きなアドバンテージがあります。携帯だけでなく固定電話にもそこそこ電話するという方は、楽天モバイルの方を選んでおいた方が無難でしょう。



なお、一回の通話で1分ないし5分を超えた場合でも、専用アプリからの通話は通常料金の半額になりますので、携帯大手三社の5分定額よりもトータルの通話料を安くすることができますので、MVNOではあるものの真剣に携帯大手三社とサービス内容を比べてみるのもいいのではないでしょうか。

この文章を書いている時、このカテゴリーで最初に話題にした電話番号のない通信アプリを展開する「LINE」がMVNOに参入することを発表しました。SIMカードを販売し、サービスを開始するまでにはまだ時間があり、細かなプランについては明されなかったものの、データ通信専用のSIMながら、LINEの利用分については高速のまま制限しない方針を明らかにしたのですが、そのLINE利用無制限のSIMの価格いかんによっては、なかなか面白いものになりそうです。LINE電話にはビデオ電話の機能もありますから、もし安いプランでビデオ電話まで使えてしまうようなら、また新たな選択肢の登場に悩んでしまうかも知れません。


音声通話をMVNOで使う その4 携帯番号をそのまま使えるプレフィックス電話の仕組み

ここまで紹介してきた音声通話の方法は、電話回線でない普通のインターネット回線を使用することでそこに音声データをのせてやり取りするIP電話でしたが、今回紹介するのはそうではありません。その話をする前にちょっと昔の話や本筋から外れる話をすることをお許し下さい。昔は通信事業はNTTに独占されていましたが、独自に引かれた電話用の専用線を使った新しい電話会社が続々が参入してきたのはご存知の通りです。

携帯電話においても最初はNTTドコモだけだったのが、現在ではauとソフトバンクモバイルが事業者となり、090番号をはじめとした携帯電話に割リ振られた番号で音声通話が安定してできるようになっています。

この文章を書いている2016年3月現在、ドコモおよびauの回線を使って通信サービスを提供するMVNOが出してきている音声通話プランではその通話料はほとんど30秒20円となっています。既に携帯大手3社では5分定額や24時間定額というプランがあり、まだまだ音声通話を主に使いたいと思っている人には携帯大手3社との契約が欠かせないということに現状ではなっています。

そんな中、MVNOの中でも一つ異色なのが、携帯大手3社と同じ2年縛りながら、無料通話の付いた音声通話プランを提供する「UQ mobile」の「ぴったりプラン」です。新規かauおよびau系MVNOからの転入以外で契約すると、スマートフォン本体の価格も入って月額2,980円(税抜)からという低価格で、データ通信は高速クーポン1GBですが、音声通話の無料通話分は月間1,200円分使えるようになっています。

こうしたことができるのは、「UQ mobile」という会社がau直系の企業であるからと言えるかも知れませんが、データも通話もそんなに使わないという事ならこうした形で新たにスマホを契約して2年使うというのもいいかも知れませんね。

ただ、こうした料金体系はあくまで例外なのであって、他のMVNOが通話サービスで他社と違うものを出すということになると、ちょっとした力技で通話を安く使えるようにする必要があります。ただ、これから紹介する方法というのは新しい方法ではなく、最初に書いたそれまでNTTが固定電話網を独占している状態で新電電が参入してきた時からあった方法です。

年配の方だったら「マイライン」という言葉を覚えている方もいるのではないかと思うのですが、NTTが民営化されるのと同時に、当時の新しい「電話会社」が営業を開始し、何とか独占状態に風穴を開けようと、自分達が引いた独自網を使って電話を掛けてもらうために行なったのが、固定電話の空いている所にシールを貼ってもらうのですが、そこには4~6ケタの番号が書いてあり、電話番号の前にその番号をダイヤルすることでNTT料金より安く電話ができる仕組みになっていました。また、こうした手間を省くために電話会社選択サービスの「マイライン」という仕組みを使い、NTT別会社を登録することで、固定電話から普通に電話を掛けてもNTTよりも安く電話が掛けられる(もちろん料金は別に請求されます)というものがありました。

この仕組みは、電話機から一番近くの独自網の入口まではNTT回線を使うものの、そこから相手先の手前までは独自網を使い、そこから相手の電話まではNTT回線を使うというものです。これだと新会社は回線の管理は独自網のところだけでいいので、膨大な家庭内の配線などに関わらなくて済みます。経費がかからない分料金も安くできるのでうまいサービスだと思えますが、問題が一つあります。ユーザーが電話番号の前に自社の番号を押してくれないと(または、「マイライン」に登録しないと)使ってもらえないということです。

新しい通信事業には知名度が不足していたこともあってか、NTTの回線をそのまま使う人も多く、さらにこうしたサービスは、世の中の流れが距離にともなって高額な電話料金がかかる固定電話から全国どこに掛けても同じ料金の携帯電話に人々が移行していく中で、あまり顧みられなくなってしまいました。

こうしたサービスは、携帯電話の時代にもありましたが、携帯電話でそうしたサービスを使うにはいちいち特定の番号を前につけて自分で電話番号を全て入力して発信するか、本体の設定で自動的に電話番号の前に特定の番号を付けることができる「プレフィックス機能」を搭載している電話機に登録して使うというなかなかめんどくさいものでした。さすがに携帯電話販売店で自分の通信事業を脅かすような設定の方法を聞くのもはばかられたでしょうし、一般的に広まるまでには行かなかったように思います。しかし、スマートフォンの時代になって状況は変わってきました。

というのも、まずはNTTから回線を借りて通信サービスを提供するMVNOが独自にこうしたサービスを推進することができるようになったのが大きいです。さらにスマートフォンではほとんどの機能がアプリによって実現していることもあって、電話サービスに特化したアプリを入れて使うだけで、電話番号の前に特定番号を付けて電話してくれるようになりました(つまり、ユーザーは専用の電話アプリをインストールして電話帳をコピーして使うだけでいい)。また、このサービスでは利用できないフリーダイヤルや3ケタの番号などへ掛ける時や、同じ携帯会社同士で無料通話が使えるので、その時だけはNTT網で掛けたい場合には特定番号を付けないで設定も簡単にできます。こうした詳しい内容について知らない人でも、専用のアプリを電話を掛ける時に使ってくれと言うだけで通話料がだいたい正規料金の半分になります。

MVNO各社はこうしたサービスに力を入れ、契約と同時にこのサービスに加入させ、専用のアプリから電話を掛けるだけで正規料金の半額で電話が使えるとアピールしています。次回はそうしたサービスの中でもお得に使えたり安くなるようなプランを提供しているMVNOについて具体的に見て行きます。


音声通話をMVNOで使う その3 050番号で使いやすいMVNOサービスを選ぶ

前回紹介したように、050番号のIP電話というのは電話回線ではなく、インターネットのデータ回線を使うということで、どうしても回線品質が悪くなりがちです。というか、昔の黒電話の時代から、電話で話すとはこういうものだと思っていた事が裏切られてしまうのでなおさら酷く感じられてしまうのかも知れません。

加えて、スマートフォンで使う場合はアプリを使って発着信を行なうので、アプリの不具合で着信がしにくかったり、バックグラウンドで待ち受けをしていると通常より電池の減りが早くなったりとストレスの種は尽きません。ということで、ここで紹介するMVNOサービスにつきまして、050電話の利用が無料でできたり割引サービスのあるところをピックアップしてみました。

月々の料金がかかってうまく使えないなら腹も立ちますが、基本料を払えば050番号をもらってもそれ以上お金が掛からなければ、ある程度は長い目で見ていけるのではないかと思うので、そうしたプランのある3つを挙げてみます。その前に一つ、050電話でオプション料金を付けると24時間通話定額というサービスをやっている「Nifmo」についてちょっと紹介します。

このプランはここまでの話とは違って、090・080・070から始まる音声通話プランとのセット契約が前提になります。その場合最安のプランは高速クーポンが3GB付いた1,600円/月のプランに付けることになりますが、国内発信定額のオプションが月1,300円で付けられ、これを国内通話だけでなく海外からの発信まで定額にしたい場合はオプション料金は月2,700円になり、月額はそれらとの合計になります。料金は国内向けでは携帯電話会社のガラケー用の通話定額と比べるとそれほどお得感はありませんが、スマホでデータ通信をやりながら通話定額があるという意味では安く一つにまとめて使えるわけですし、海外から日本の家族や友人など不特定多数に通話して、国内でのように長く話したいような場合はかなり便利でしょう。ただ、国によっては日本との通信自体を禁じているところもあるかも知れませんし、申込みの前には電話を掛けたい国でこのサービスが使えるかどうかを確認の上で申込むようにしましょう。

さて、改めて基本料金の中にIP電話の基本料も含まれるサービスについて紹介しましょう。まずは、現在は一部のTSUTAYAの店頭での購入およびアフターサービスも受けられる「Tモバイル」です。





基本料金が1,080円で、機種によって1台2万円から3万円するスマホの同時契約こそ必要ですが、加入すると全員に050番号がもらえ、サポートの電話番号も050から始まる番号になるなど、最初から050番号を利用することを前提としたサービスになっています。オプションなどで高速クーポンを利用する設定にしなければ、データ通信の速度は500kbps~600kbpsと言われており、決して高速ではありませんが電話としてのデータ通信を普通に使うための条件は揃っています。

次に、普通のデータ通信プランにIP電話の利用権が付いているMVNOサービスの中から2件紹介します。まずは、ケイ・オプティコム社が提供する「LaLa Call」が無料で使えるMVNO「mineo」です。



この「LaLa Call」の月額基本料は100円と高くないため、他のMVNOを契約していても付けることはそう大変ではなく、サービスが使えないことがわかってもそれほど痛くはないかも知れませんが、「mineo」ユーザーは無料で050番号が持てます。もちろん使わない自由もありますが、一度登録しておいて利用を再開することも「mineo」の契約が続いていれば問題ありません。さらにau回線のAプランなら申込みだけでSMSオプションも無料で使えるため、050番号だけでなくSMSも使えて追加料金を取られないというのはかなりお得です。プラン的には高速クーポン500MBのプランが月700円から加入できます。

そしてもう一つのMVNOが「OCN モバイル ONE」です。OCNには050番号のサービスの中でも広く知られている「050plus」がありますが、音声対応プランのパッケージでは月額300円の「050plus」基本料が無料になります。データ通信用SIMでは全額無料にはならないものの、セット割ということで150円引きの月額150円で「050plus」が使えるようにできます。



さらに、「OCN モバイル ONE」では「050plus」を使ったデータ通信利用の場合は、高速で通信でき、高速クーポンを消費しないという自社の提供するサービスで使える「カウントフリー機能」の対象になるということもあり、常に高速でIP電話アプリを使えるということで、他のMVNOで「050plus」を使う場合と比べて快適に使えることが期待されます。逆に言うと、「050plus」を使うならMVNOは「OCN モバイル ONE」を使うのが一番合理的であるとも言えるでしょう。

他にも050電話のサービスは多くありますが、あくまでその品質で使い続けられるかどうかわからない部分もありますので、できるだけ利用するにあたってのハードルが低いものを選ばれた方がいいと思います。また同じスマホで同じサービスを利用する場合、アプリでのIP電話の料金はいくら電話しても掛からないので、多くの友人と利用するサービスを同じにすることで結果的に安く使えるようになります。

また、家庭内のインターネットを引く時に、050から始まる番号をくれるサービスがあったのを覚えているという方は、自宅に引いた050番号で無料通話ができる提携先を調べることをおすすめします。もしかしたら、自宅の固定回線に電話する場合、スマホからIP電話で掛けると無料で使えるかも知れません。もし現在自宅で契約しているプロバイダでもらっている050番号がある場合には、ここで挙げた3つ以外にも、モバイルでも使える050電話サービスと提携していないかどうか確認の上、スマホで使う050電話サービスを選ぶという方法もあります。あまり過大な期待はせずに、使ってみることをおすすめします。


音声通話をMVNOで使う その2 050番号とは何か?

前回紹介したLINE電話やSkypeでも、有料になりますが固定電話や携帯電話への発信はできるのですが、これらのサービス自体には電話番号がないため、別途登録した番号を通知するようになるので、スマホで使うことを前提に考えると、固定電話や携帯電話へ番号を通知させるためには、携帯電話の音声通話のサービスを別に契約する必要が出てきます(そうした必要がなければ、LINE電話やSkypeの有料サービスは050番号のIP電話に比べて安いという傾向があるのであえて使う選択肢もあります)。

完全に仲間うちでのニックネームを使って呼び出して話すには、データ通信料のみで通話料も請求されないLINEやSkypeは便利なのですが、データ通信しか契約していなくても普通の電話のように電話番号による待ち受けもしたいと思われる場合にはこれから説明する050から始まる番号がもらえるIP電話サービスのあるMVNOを選ぶのがいいと思います。もちろん、050電話とLINEやSkypeは併用できますので、どちらかを後から付けるというのでもいいでしょう。

まず、050から始まるIP電話について説明すると、番号を使えるということで、ある程度の通信品質を保っているインターネットのデータ回線を使った電話サービスということになります。同じ番号を持つ電話には固定電話や携帯電話がありますが、固定電話は回線そのものに番号が割り当てられ、携帯電話の場合はSIMカード自体に番号が割り振られています。それに対して050番号は、ネットにログインできるアカウント情報に番号が割り振られています。同じ番号でもスマートフォンにアプリを入れて使うことの外に、専用のIP電話用の電話機から利用することも可能ですし、パソコンにヘッドセットを付けて利用することもできます。

ですから、そのアカウント情報を盗まれてしまうと、知らない人に勝手に電話を使われてしまい、膨大な通話料を請求されるケースも有るのです。アカウント情報については細心の注意を持って利用することが大切になるのは、こういった050番号を使ったIP電話の特徴と大いに関連があるのです。

ただ、インターネット電話ということなので、外で低速に制限されたモバイル回線で使うよりも、自宅や公衆無線LANを使った高速の通信を使うことができれば、それなりに通話品質も期待できるというメリットもあります。また、インターネットさえ使えれば海外からの通話も簡単で、特に同じサービス同士や系列の050から始まるインターネット電話を使っている場合、24時間無料で通話できます。携帯電話会社が違って家族や友人同士の通話が無料にならないケースで、LINE電話などがうまく使えない人がいる場合には、まがりなりにも電話番号がある電話サービスということで、050番号のIP電話を選ぶのもありでしょう。

この契約はMVNOとは別に基本料金を払うことで使うことができるので、すでに何らかのMVNOをデータ通信を含めて使っている方が加入したい場合、IP電話サービスだけ追加加入する方法もあります。しかし、特にMVNOのデータ通信をSIMカードのみ利用しているなら解約金の類は発生しませんので、050番号のIP電話に特化した、新たなMVNOに移った方が良いケースがあります。次回は050番号を持とうと思った方へのMVNO選びのおすすめを紹介していきます。


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音声通話をMVNOで使う その1 LINE電話 Skype

スマートフォンは携帯電話から進化してきたもので、電話として機能しないものは許せないという方もいらっしゃるかも知れません。日本の通信事業の中で、携帯電話サービスを実現するのは大変な苦労だったろうと想像するのですが、それはいくら無線であっても固定電話の品質に近づけるための努力の積み重ねであったでしょう。それが、現代のVoLTEという技術で同じ会社同士ならかなり綺麗に聞き取れる品質を実現しています。

しかし、今回紹介するLINE電話やSkypeのようなインターネットのデータ通信を使い、電話番号を使わないで行なう一対一の通話は音がうまく聞こえなかったり、遅延がひどくなることも覚悟しなければなりません。しかし、同じサービスを使っている人同士なら料金はかからずに電話することができるので、家族内の会話や友人知人とのちょっとした会話に使えればいいと割り切れば、MVNOのかなり安いサービスでも音声による通話が可能になります。

実際、どのくらいのスビードでデータ通信ができれば会話が成り立つくらい使えるかというと、目安になるのが携帯大手三社が高速クーポンを使い切った際に制限される速度の128kbpsです。このスビードならばLINE電話もSkypeも音声だけの通話ならできるということになると、MVNOの低速無制限プランを持つところで契約してアプリを導入すれば、一応は最低限の料金でも通話ができてしまうわけです。具体的に安い所から紹介すると、

・ロケットモバイル 神プラン 月額298円から 最大200kbps無制限
・FREETEL 月額299円から 低速切り替えで最大200kbps
・ワイヤレスゲートSIM 480円プラン 低速固定で最大250kbps Wi-Fi付

高速を使わないでとにかく安くならロケットモバイルかFREETEL、Wi-Fiのエリアが使えればワイヤレスゲートといった感じで、快適とは行かないまでも仲間うちでの通話はできるようになります。もちろん、他の制限のあるMVNOのプランでも会話はできますが、通話が長くなれば長くなるほどデータ量を使うので、制限にかからないように気を付けながらつなぎっ放しにするような長電話はできるだけ避けることが必要になります。

ちなみに、LINEの音声電話では1分通話するごとに約0.4MB、Skypeでは同じく1分通話ごとに約0.3MBのデータ量を使うと言われています。900円から1,000円くらいで3GBの高速クーポンおよび3日間366MBの制限付きのプランに入っている場合、1日あたりだとかなり話せそうですが、他の用途でデータ通信を使うことも多いでしょうし、いちいちデータ量を計算しながら電話する時間も計算する感じになるので、電話もネットも最初からある程度行なう予定がある方は、3日間制限のない低速無制限プランの中から選ばれるのがいいと思います。

各種無制限プランのおすすめについては、別カテゴリーで紹介していますので、そちらの方も是非ご覧になった上で自分に合ったプランを決めてみて下さい。


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データ通信無制限プラン その3 1Mbps以上の高速無制限プラン

これから紹介する高速通信を無制限で利用できるプランの数々は、ともすれば固定回線の代わりになるのではと思い、先に有線インターネットを解約してしまうケースもあるように聞いています。しかし、やはり限りある公共の資源である電波を使っている以上、あまりに露骨に使い過ぎると主に速度の面での規制を受ける可能性もあります。無制限とは言っても、ある程様常識の範囲内で使うようにすることで、いちいち残りの高速クーポンを数えながらネットする必要もなく有益に使える可能性を秘めているのがこれから紹介するプランです。なお、紹介にあたり、料金プランは最も安いデータ通信専用プランを中心にご案内しています。

まず、LTEの最高速ではなく、高速にも上限を設けたプランを2つ紹介しましょう。

・ぷららモバイルLTE 定額無制限プラン 2,760円(税抜)
・ワイヤレスゲート SIM FONプレミアムWi-Fi 1,556円(税抜)

どちらのプランも、ドコモのエリアで利用でき、最高速は3Mbpsまでと限定されますが、具体的な制限事項はなく、高速通信を楽しめます。ワイヤレスゲートの方が後発のサービスのため料金も安めですが、今後の混雑時のスピードがどのくらい出るかとか、細かい使い勝手の点が不明です。また、全体的なスビードは利用者の数とも関係があるので、状況によっては速度が低下する事もあります。そうしたことは、今後の回線増強などで改善する可能性もありますので、単にスピードが落ちて使えないと嘆くのではなく、今後の推移を長い目で見守っていきたいところです。

なお、ぷららモバイルLTEに加入すると、動画サービス「ひかりTV」のスタンダードプランを無料で使える特典があり、ワイヤレスゲートではFONエリアおよび一部の公衆無線LANサービスを、SIMカード番号から登録した専用アプリをインストールした端末で利用できる特典が付きます。どちらもおまけという感じのサービスではありますが、利用したいと思っていたサービスがあれば、加入する際の判断に役立つこともあるでしょう。

次に、高速について一切の制限を掛けない文字通りの無制限プランを紹介します。

・b-mobile 高速無制限 1,980円(税別)
・DTI SIM ネットつかい放題 2,200円(税別)
・U-mobile U-mobile SUPER 2,480円(税別)
・@モバイルくん。3G使い放題プラン 4,000円(税別)

高速で最安なのがb-mobileのプランですが、U-mobileの同様のプランとともに、時間帯や地域によってスピードの低下が見られるという口コミもあり、実際に使ってみないとわからない所もあります。ただし、「U-mobile SUPER」として生まれ変わったU-mobileの使い放題は回線に「IIJ」を使っているのでこの点にメリットを見出すなら選ぶ価値があります。逆に都市部在住でなければ利用者の集中が起こりにくいことが予想されるので、あえて安いb-mobileを狙ってみるのもいいでしょう。

b-mobileとU-mobileの中間の価格のDTI SIMですが、上記金額はどれもデータ通信単体の価格ですが、これを音声通話プランにして5分以内定額のオプションを付ければ、3,680円(税別)でネットは無制限、通話も5分以内なら定額というダブル定額になりますので、データも通話もする方にとってはなかなか使えるプランになっています。

最後の@モバイルくん。はLTEではなく3Gでのサービスなので、高速といっても最高14.4MbpsとLTEよりは遅く、最初に紹介した最大3Mbpsのサービスより遅くなる可能性もありますが、高速高速とばかり宣伝しているものの実測値では時間によってかなり遅くなるとお嘆きの方や、そもそもLTEのエリアから外れる所に出掛ける方なら、3Gだけでもそれほど違和感は出てこないでしょう。また、端末を購入する際に格安の3G専用のスマホでもその能力を十分発揮できるため、1万円以下の安いスマホをモバイルルーター代わりにして使えるなど、上級者には面白いプランだと言えるのではないでしょうか。

このように、速度も料金もバラバラで、どのプランを選んでも確実に高速が安定するとは限らない中で何を選ぶかというのは難しい問題です。普段は遅くても利用者が少ない時間帯にトップスピードが出た方がいいのか、比較的混雑する時間でもある程度のスピードは確保して欲しいかによって選ぶプランは違ってくるでしょう。場合によっては前回紹介した500~700kbpsの中速プランの方が快適に使えるケースもあるかも知れません。多くのプランから一つに絞る事は大変難しいことですが、どのプランが自分に合うのかを決めるために、ネットの口コミなども利用して自分に一番合うプランを探してみて下さい。


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