格安SIMで人生が変わる? その2 なぜ格安SIMは安いのか?

格安SIMがなぜ安いのかということは、様々なところで語られていることですのですでにあらかたの事は知っているという方も多いと思います。日本人には昔から

「安かろう悪かろう」
「只ほど高いものはない」

というような言葉が共通認識で語られることがあり、前回紹介した月額の利用料金の比較をしたとしても、あまり安いものは信用できないと思われる方もいらっしゃることは事実です。そこでここでは改めて、格安SIMの安い理由について考えることによって、今後の格安SIMとの付き合い方を探っていくことにします。

まず、いわゆる格安SIMと呼ばれるMVNOは何をして安い料金で通信サービスを提供しているのかということから見ていきます。基本的にはMVNOはその意味の通り自前で通信回線を用意していません。通信インフラを1から作ってそのメンテナンスも行なう大手から回線の一部を借りて営業をしています。

ですから、大手通信会社がどういった金額で回線を貸してくれるかが利益に直結するわけで、サービスプランをどのように設定するかがMVNOにとっては大変な苦労になるのだろうと思います。事実、ドコモが回線レンタルの価格を下げたことで、MVNOのユーザー側も多くの格安プランを提供することができるようになっています。

ということは、回線自体は全てドコモなりau、ソフトバンクが使っているものをそのまま使わせてもらっているというのが格安SIMの回線なわけで、その点では回線の品質については大手携帯会社と契約しても同じということになります。例えばドコモの回線がケーブル火災や地震などで不通になったということがあれば、ドコモの回線を借りているMVNOを使っている方でも通信ができなくなります。わけのわからない業者だから回線が不安だということは、格安SIMの回線自体についてはそれほど考えなくてもいいわけです。

ただし、MVNOを行なう会社の規模により回線レンタルのために出せる金額に違いが出るので、そこで回線の安定度に違いが出ることがあります。同じドコモ回線であっても昼休みや夜など利用者が集中する時間につながりにくくなったり、スピードが落ちるということがあるのは、回線の規模に比べて利用者が多くなるからだと言えます。MVNOの中でも大手のところはユーザーからの不満を聞き、必要な回線を増強するなどしてできる範囲で回線の品質を維持しようと営業努力をしているところもあります。

さらに、回線をドコモなどから直接借りているのではなく、大規模に事業展開しているMVNOから孫請けのように借りているようなところもあります。逆にそういう所は、回線の品質やメンテナンスについては大手MVNOの品質そのままなので、かえって品質が読めるので安心だと考える人もいます。聞いたことのない業者であっても大手のIIJmioやso-netの回線を使っているとかいう情報が明らかになれば、安ければ今まで知らなかった業者と契約して使うということもこの世界では普通にあります。

またもともとMVNOでの契約は、データ通信だけの契約なら携帯大手とは違ってそれほど契約の縛りが強くないので、思っていたよりも回線の品質が悪いと思えばすぐに解約し、簡単に別のMVNOに変えられるというのもメリットの一つなので、安いところから選んでダメだったら別のところをという感じで使ってもいいのではないかと思います。

ここまで、格安SIMの安さの秘密は設備投資をせず、回線もレンタルしているからというところまで書きましたが、これはインフラの部分です。スマホを大手で契約する場合、もう一つコストに直結するものがあります。それが販売網としての実店舗があるかどうかです。

最近でこそ大手家電量販店に複数のMVNOが入ったり、大規模スーパーを展開するイオンスーパーで買えるイオンモバイルができたり、全国的なチェーンを持つTSUTAYAで購入できるTONEモバイルなどが店頭での対面販売を行なうところがありますが、まだ全ての格安SIMと呼ばれる所では販売網が大手ほど整っていません。今後はある程度は実店鋪での販売に舵を切るところもあるでしょうが、格安な料金を追求したいと思う場合は土地代や人件費のかかる実店鋪での販売がなくインターネット通販だけで完結した方が安くできると考える業者もいるかも知れません。

そうしたMVNOから購入した場合、操作がわからなかったりトラブルが起こった場合には直営店や代理店がいたるところにある携帯大手とはかなりサービスでは劣りますが、サービスにお金を掛けすぎると格安SIMの特徴の最たるものである安さという点でのインパクトに欠けることとなります。ユーザー側でも安いMVNOを使う場合には回線さえちゃんとしていればいいと割り切ることも必要なのかも知れません。

ここまでの内容をまとめると、自前では回線設備を持たず、場合によってはある程度システムの整った別のMVNOから回線を借りたものを販売することでコストを抑え、さらに販売方法やアフターサービスにおける人件費や家賃をカットすることによってさらにコストを抑え、一般ユーザーにSIMカードのみという簡素化されたパッケージでも販売できる無駄を抑えた仕組みが整っていることで、大手携帯会社から比べるとびっくりするような価格で通信サービスを提供しても儲けが出るようにしているのが格安SIMの仕組みだと言えるでしょう。この安さを十分享受するためには、端末の確保を含めてある程度の事は自分でできるだけのスキルが必要であることも同時にご理解いただけると思います。

次回からは格安SIMを購入する前から購入後まで、自分で何をしなければならないかということについて解説していきます。


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