楽天モバイル その4 MVNOでも通話定額ができる秘密とは?

大手3社の携帯電話会社で実現されていながら、MVNO各社でそれまで実現できていなかったことの一つに、「通話定額」のサービスがありました。通話定額については、基本プランにセットで付けられてしまうということにより、トータルの通信料が上がってしまうという批判の声も大きいですが、一昔前までは時間だけでなく距離によっても驚くべき料金が課金されていたことを考えると、携帯電話の通話料も安くなったものだと思います。

そんな中、全国一律料金というのはいち早く携帯電話同士では実現されていたものの、通話料の定額化というのは以前からの常識では不可能であったでしょう。これを、あえて携帯大手3社が横並びで行なったのは、以前と比べると音声通話でのやり取りが少なくなり、さらにデータ通信はパケット定額の料金でそれ以上の収益は期待できなくなったことに理由があるのかも知れません。今までは無料通話が付くプランがメインだったのが、新たに通話定額というインパクトを付けることにより、今までより高い基本料でも納得してもらえる事はあるでしょう。

ただ、スマートフォンに付く定額料は2,700円とそれまで1,000~2,000円くらいの通話料で済んでいた人からすると、それほど電話もしないのに高いと感じてしまうことがあったのかも知れません。これを書いている2016年1月現在の通話定額のメインは、24時間全ての通話定額ではなく、一回の通話が5分以内なら24時間通話が定額なプランを月額1,700円で提供するものの方が支持を受けているような気もします。

ただし、こうした通話定額のプランは携帯大手3社のどの会社も回線を借りているMVNOに使わせることはしていません。そのままの値段で使わせてしまったら本格的に契約が移ってしまう危惧もあるのかも知れません。そんな中、携帯大手3社と同じく1回の通話5分以内なら24時間いつでも定額というプランを提供することを楽天モバイルが発表したのです。

使い放題のサービスというのは、やはりヘビーユーザーがどのくらい入ってくるかわからないわけですし、あまり安くしすぎると赤字になる危険性があり、また月額1,700円以上オプション契約にかかってしまったとしたら携帯大手3社より高くなるということであえてオプションを付けようとは思わないでしょう。楽天モバイルの出してきた金額は、月額850円というものでした。
これがどのような金額かというと、090,080,070から始まる電話番号を持つのに700円かかりますので、オプションとの合計は1,550円となり、携帯大手3社の同様のプランよりも150円安くなります。さらに、5分を超えた分の通話料も30秒10円と一般的な通話料よりも半額という安さです。これは、楽天モバイルの通話定額が、いわゆるNTT網を使わないIP電話である「楽天でんわ」のサービスを利用することで実現できているという事情によります。

「楽天でんわ」とは、他社でも同様のサービスがありますが、電話番号の前に特定の「プレフィックス番号」を付けることで、音声専用のNTT網を通さず、独自に整備されたインターネット網を通って通話できるサービスです。利用するインターネット網は専用線なので090から始まる電話番号の相手先への通知もでき、通話品質もいわゆる050から始まる一般のインターネット網を使った電話サービスと比べると高くなっています。

スマートフォンで「楽天でんわ」を使う場合、電話番号の前に特定の番号を付ける事については専用のアプリを通して自動的にやってくれるので、とにかく電話を掛ける時に楽天モバイルの提供するアプリから電話を掛けることだけを守ればいいのです。逆に言うとスマホに最初から入っている電話を掛けるためのアプリを使った分についてはこのオプションの適用を受けられなくなりますので、その点だけは注意が必要です。

今回の楽天モバイルが出してきた通話定額プランは、「通話SIMプラン」のどれにも付けられます。とにかく安くという場合、低速のみのベーシックプランならこのオプションを付けても月額2,100円、3.1GBプランでも月額2,450円と、政府の答申によって携帯大手3社が出してきた高速クーポンを1GBしか使えないプランの半額以下で済みます。

今後他社が楽天モバイルのサービスに準じたサービスを出してくるかはわかりませんが、電話番号の移動を伴う契約についてはすぐに解約すると解約金の支払いが発生しますので、まずは先に加入してみて新たに魅力的なプランで対抗してくるところがあるのかをじっくり見ることができます。さらに携帯大手3社が2年間の契約継続を求める仕組みを続け、さらに解約料金がかからない期間もわずかであるのに対し、楽天モバイルを含むMVNO各社はどこも12ヶ月の契約継続が済めばいつでもMNPで乗り換えできます。ですから、このプランに追随するところが出てきたとしても、1回5分以内で終える通話がほとんどで、多くの通話をする方なら早く入れば入った方が有利であると言えるかも知れません。




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