ウェブ情報活用講座 その2 なぜ有名人・芸能人はネットで発表するのか?

パソコンやスマホから見られるニュースのうち、かなりの割合を占めるものに芸能ニュースがあります。政治・経済や国際ニュースと比べるとあまり興味のない方もいらっしゃるかも知れませんが、好きな方はとことん好きだというのも芸能関係のニュースの特徴の一つでしょう。

古くは女性読者をターゲットにしたいわゆる女性週刊誌の専売特許というところがあった芸能ニュースでしたが、テレビの朝のワイドショーで芸能ニュースを取り上げたことにより、タレントの動向だけでなくそれを追い掛ける存在の芸能レポーターに脚光が当たるようにもなりました。

芸能人に関する情報というものが普通のニュースと並んで報道されるようになり、芸能人のプライバシーをあばくだけの報道に批判が出る反面、通常ならかなり膨大な広告宣伝費がかかるような事でも、芸能人がニュースとして報道してもらうことでそれと同じような効果を得たのではないか? と芸能人自身がスキャンダルを自演するようなケースもないとは言えません。いわばタレントとレポーターが持ちつ持たれつの状態で芸能ニュースを演出しているのではないかという疑念も起こってくるというわけです。

そうした状況に満足せず、単なる宣伝行為に過ぎないニュースの演出でない、タレントの生の色が聞きたいというのがファン心理ではありますが、マスコミに情報が出る際に自分の主張が捻じ曲げられて報道されることに不満を抱くタレントの方もいるように思います。いわばそうしたタレントとファンの利害が一致する形で、直接タレントがファンを含む一般の人たちに直接語り掛ける場が整備されていきました。インターネットが一般化する中で、芸能人・タレントが直接自分の言葉を編集なしでも発表できるようになり、芸能に関する報道についても変わってきたように思います。

今でも昔ながらに記者を集めてカメラの前で記者会見を行なう方もいますが、記者会見で全てを済まそうとする方は少数派なのではないかと思われます。記者会見を行なった場合、その場は良くてもその様子を放送する際に意図を持った印象操作をされて、番組が放送された後に急に状況が変わり、その人に対する悪いイメージが固定されてしまうケースというのはこれまででもいくらでも例を挙げることができます。

例えばこれは芸能人ではありませんが、当時まだプロ野球に入る前だった江川卓選手がプロ野球のドラフト前の「空白の一日」を利用して読売巨人軍に入団するわけですが、その事について受けた記者会見はとても有名な事例であると言えます。

江川卓選手自身は、当時の年齢を考えればおわかりになることだと思いますが、新社会人になるくらいの年齢で、狡猾に自らの希望を押し通したと言うよりも、自分を取りまく大人達の思惑に翻弄され批判の矢面に立たされてしまったというのが、異議を唱える方もいるでしょうが、そんな感じだったのではないかとも思えます。ただ当時は江川選手本人に批判が集中する中で開いた、記者会見の席上で言ったとされる発言がきっかけとなって世間から大いなる非難を受けることになります。

「まあ、そう興奮しないで下さい」

この言葉は当時の世間が感じていた狂気が記者に乗リ移ったような感じで感情的に繰り出された問いかけに対して発した言葉(これはコメントですらないと思います)なのですが、あまりにも冷静な表情でこう言ったことが繰り返しテレビで流されたことで、テレビを見ていた人達は、何と自分でやった事を棚に上げてふてぶてしい発言をするのだろうと、江川選手への憎悪を感じる人が多く出たわけですが、もし当時のテレビで一連の記者会見の内容を生中継し、内容を通しで報じていたら世間の反応も違っていたでしょう。

その時代にインターネットが存在していれば、江川選手が問題とされた発言の前にどんな記者とのやり取りがあったのか、さらに記者会見場の雰囲気がどの程度殺伐としていたかをも多くの人が知ることができ、発言への反応も変わった可能性があったようにも思えます。また、批判一辺倒でないネットの論者からの指摘も早い段階で出てきたかも知れません。江川卓という怪物と言われた素晴らしい投手に群がる卑しい大人たちの裏事情も知った上で見ていれば江川擁護論が出てきてもおかしくはなかったでしょう。

マスコミの報道というのは、視聴者や読者を喜ばし、売り上げを伸ばすためには多少真実から外れることがあっても面白く話題になる方に話の流れを持っていきがちな所があります。昔のように記者会見で語るだけでは現場で集中砲火されるだけでなく、自分に取って都合の悪い部分だけを編集されてたれ流されるような可能性もあるわけですから、今のタレントの方は事務所と相談の上での事だとは思いますが、自分で言いたい事を直接ファンや一般の人に届けることのできるインターネットのブログやツイッターで発表するようになるのです。

ネットのない時代でも、自分の主張をファクシミリで報道機関に直接送り付けるようなことは行なわれていたものの、これだって全文をマスコミが報道してくれるわけではありません。しかしこれがネット上にアップされたものなら、たとえテレビでは一部分しか紹介されなかったとしても、能動的に見たいと思ったファンや一般の人には自分の意図するところを全て伝えることができます。もちろん、芸能人が自分で書くということで、先述したように事務所の意向が入っていると思われる部分があるなど、ある程度は割り引いて見なければならないところもありますが、何が正しくて何が違うのかというのがネットを通じて発言を読んだ読み手に委ねられているということにもなり、マスコミの思い通りにはならないというタレント側の意地のようなものがかいま見えます。

してみると、テレビのニュースを見ていて、あまりに一方的な方向からの意見しか出て来ないことがおかしいと思える人にとっては、インターネットから流れてくる情報をどこにいても読むことができるスマホからの情報集収というのはあった方がすっきりするのではないでしょうか。最近の芸能人は自分の仕事の告知という意味もありブログやツイッターで情報発信をする方がほとんどですので、その人を知りたいと思う心が強ければ強いほど、スマホを使ってその方のブログやツイッターをチェックすることで、自分なりに情報を整理してテレビや雑誌報道との違いを比べるのも楽しいかも知れません。


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